ホームページの制作は印刷物の制作フローと似たような部分を多く含んでいますが、さまざまな違いがあることを知っておくことで、制作を依頼した場合でもスムーズなやり取りが出来るのではないかと思います。
クライアントの立場から見ると2つともマーケティングツールの一種というように機能で考えればそう思われるのかもしれません。
また、制作には写真や原稿、デザイン制作など同じような工程作業があるため、ここにも混同して考えられる点があります。
ところが一度でもホームページ制作に真剣に取り組んだ経験をお持ちであれば、その違いの多さに気づくはずです。
その1 データ量の違い
例えば商品カタログを作る場合、印刷物とホームページで比較してみるとおもしろい。
印刷物でA3版2つ折りにしてA4で4ページくらいを目安にデータを準備するとする。
写真4~5枚に加えて、バランス良く文章を配置した場合の文字数は原稿用紙5枚程度が目一杯の量になります。
一方まったく同じ物をホームページで紹介したいと考えた場合どうでしょうか。
ホームページでは印刷物に使うデータに加えて、更に詳細な説明文や写真が持ち込まれます。
また、「会社案内」「お問い合わせフォーム」「お客様の声」などあらゆるコンテンツの要望が出てくる。
いずれも、限られた紙面では掲載不可能な情報でもホームページならサーバー容量の上限次第でどれだけでも掲載できると考えるからだろう。
あれもこれもと盛り込みたくなる気持ちはわかる。
当然ページ数が増えれば、制作はもちろん、打ち合わせや校正に要する時間も増えてくる。
コストも無制限ならば歓迎するところだが、そうはいかないのが現実だ。
その2 インタラクティブ
インターネットの特徴が双方向メディアだということだ。
ネットショッピングを想像してもらいたい。
買いたい商品と数量を確定すると、それに対して自動的に料金を計算してくれるし、次に進むと決済方法や、送り先を聞いてくる。
このように訪問者の要求に対してホームページ側が個別に対応してくれる仕組みを持っているのだ。
そこにもインターネットならではの技術がページ内に生かされているのである。
その3 変更が簡単?
印刷物なら最終校正後の変更はできないことを誰もが知っている。
ところがホームページの制作となると状況が変わる。
校正終了後であってもクライアントは平気で変更を要求してくるケースがある。
それを受ける制作側の姿勢も問われるところだが、ホームページ制作がワープロ文書と同じ位にしか考えられてない状況は悲惨である。
実はホームページ制作はシステム開発なのである。
特に最近のホームページは綿密な設計の基に制作されている。
デザインの段階で各コンテンツの構成を元にメニューの位置や大きさ、文字ポイント、写真の位置などピクセル単位で配置していくのである。
一部を変更する場合でも、リンクしているページに影響をおよぼす場合がある。
そうなると再度デザインや導線を練り直さなければならないのである。
そういうことからも、校正には印刷物と同じ精度のチェックが必要になってくる。
校正後の変更はデジタルといえども大変な労力を要することをお伝えしたい。
その4 公開後
優秀な広告代理店ならばチラシの反応を調査してくれる営業マンがいるかもしれないが、そんな営業マンは少ないらしい。
またクライアントもそこまで気づいていないのでしょう。
しかしホームページとなると状況は一転する。
クライアントからは、検索サイトにおける自社ホームページの出現順を上げるためのSEO対策や、どのページにどれくらいの訪問数が有ったかといったページビューなど、さまざまな結果報告を求められる。
インターネットはサーチエンジンに関するサービスが発展してきたおかげで様々な切り口から訪問者のデータを集めることが可能になったからです。
そのことをクライアントもご存じなのです。
ですから一旦制作が終わっても一息つくことは出来ません。
常にベータ版というのもホームページの特徴です。
今回は、私が日頃思っている印刷物との違いの一端を紹介しましたが、これ以外にもホームページ制作にはさまざまな知識が要求されてくるのです。
私たちはプロですからクライアントの要求に応えるため、これからも常に技術向上に励んでいきたいと考えています。












