2010-03-05
「コンピューターは雲の向こうへ」
エジソンが電球を発明したあと、産業では電球が使われるようになった。
当初は、全ての工場が自前で発電機を持っていた。
そのため各々の工場が発電機を設置するスペースや管理者を確保し、メンテナンスしなければならなかった。
ところが「発電所」が出来たことにより工場内の発電機は不要になった。
ケーブルを引っ張れば必要な量の電気が供給される仕組みになった。
家庭でもコンセントに差し込むだけで電気を使うことが出来る。
このようなことが、コンピューターの世界でも起こり始めている。それが「クラウドコンピューティング」だ。
これまでの常識としてパソコンを使う際には機器内にOS(オペレーションシステム)といわれるWindouwsなどの基本ソフトのほか、Excel、Wordや業務ソフト(販売管理、財務管理)など必要なアプリケーションソフトをインストールしたうえで、データ作成作業を行う。
作業後のデータもそのパソコン内に保存するという使い方が一般的だった。
しかし、その欠点としてパソコンの能力を以上の処理作業や、ハードディスクの容量を超えるようなデータを保存することは出来なかった。
また、パソコントラブルによるデータ紛失のリスクも重要で、まして基幹業務に関するデータであれば
データを消失するというようなトラブルは企業の命取りになる恐れがある。
(ただしリスクに関心のある企業は二重三重のバックアップをおこなっている。)
それがクラウドコンピューティングに置き換わるとパソコンにはOSとホームページを閲覧するためのブラウザだけがインストールされていればいい。
その先は、インターネットに接続しネット上にあるソフトを起動し、さらにネット上にあるハードディスク(オンライン ストレージ)に保存された自分のデータにアクセスし作業を行
う。
作業後のデータも手元のパソコンに保存するのではなく、そのままオンライン ストレージを利用するというものだ。
このようにインターネットの向こう側といった見えない場所(雲=クラウド)にアクセスするような使い方をクラウドコンピューティングと呼ぶ。
さらにクラウドコンピューティングでは運用面でも利点がある。
ソフト開発企業では定期的にバージョンアップが行いユーザーにとって、より使いやすいソフト環境を提供し続けている。ソフトによっては人事給与関連など法改正により頻繁にアップグレードが必要とされる業務がある。
このようなバージョンアップの度にユーザーCDを送ってアップグレード作業を行ってもらうことは、提供する企業だけでなく利用しているユーザー側も大変手間のかかる作業になる。
その点、ネット上に置かれたソフトであればお互いのメンテナンス作業は格段に楽になる。
提供側ではサーバーのソフトをオンライン上で更新するだけで完了するし、クライアントにとっては日常業務として更新されたソフトにアクセスするだけで済む。(もちろん事前に更新情報をクライアントに伝えておく必要はあるが。)
また、クライアントが使用する端末はパソコンだけとは限らない。
小型ネットPC、スマートフォン(iPhone)、ケータイなど、様々なタイプの端末があり、今後も増えていくことになるだろう。しかしブラウザという共通のプラットフォームに対応することで機種を問わず利用可能になる。
このようにクラウドコンピューティングの動向は大いに興味のあるところだが、企業としてサービスを利用する際に以下3つのことを確認しておきたい。
1.サービス提供企業はコンプライアンス(法令遵守)に取り組んでいるか。
2.サービスのセキュリティは確保されているか。(不正アクセスやデータバックアップ体制)
3.ネットワークの信頼性は確保されているか。(365日24時間)
とにかく企業の生命線となるデータを雲の向こう側に置くのだから業者の実績、安全性、安定性を確認したうえで利用を検討したい。
次回は、無料ですぐにクラウドコンピューティングを体験していただけるグーグルのサービスを紹介します。












